はじめに
もともと運動がキライ
でも必要に迫られてきた…
この記事は上記のような女性を対象に書かれています。
私が約20年フィットネスの現場でトレーニング指導をしてきた中でも最初に
運動がキライ
この言葉を聞く頻度は高い
そんな印象があります。
そう。
最初のハードルはまずここです。
トレーニングに限らず、どんなことでもイヤイヤやってたら効果はありません。
そこで私がよくアドバイスするのは
1年後の自分をイメージしましょう!
より具体的にいえば、
- ウエストが細くなって細身のスカートを履いてる
- 下半身が引き締まって細身のパンツが似合う
- Tシャツ、タンクトップでも二の腕の振り袖が目立たない
- 男性から食事の誘いを受ける回数が増える
など
イメージする内容はなんでもOK
とにかく自分のモチベーションにつながることを強くイメージ!
そうなりたいという意欲や願望が強ければ強いほど、
イヤなことだけど必要だからやる!
こう考えられるようになります。
運動嫌いな人はまずは思考のパターンを変えることから
おそらくこの記事を読んでいる女性は
- 興味があるテーマだからなんとなく読んでみた
- 痩せたいなど切実な願望があるから読んでみた
この2つに大別されるでしょう。
前者に該当する人は現状はそこまで切羽詰まってはいないかもしれません。
であれば、読むのはここまででもいいし、今後の参考に読み進めてもどちらでもかまいません。
しかし、後者に該当する人はおそらく切羽詰まった感のある人が多いはず
その中でも、まだ腹をくくれてない人は
とりあえずやりながら考えるのも一つの方法
一般的な40代女性が筋トレするにあたって
筋トレを始める際の2つのハードル(課題と誤解)
課題:筋肉痛との付き合い方
筋トレを始めると避けられないのが筋肉痛
一つ目の課題は筋肉痛との付き合い方です。
当然ですが筋肉に対して日常動作を超える負荷をかけるのが筋トレなので
必ず筋肉痛を経験することに
でも、筋肉痛ってずーっと同じような苦痛を味わい続けるわけじゃないの?
そんなふうに思っていませんか?
一般的に筋肉痛といわれる遅発性筋肉痛については
私が約20年トレーニング指導してきた経験からいうと、
ホントに辛いのは最初の1週間
初回のダメージからちゃんと筋肉やその他の組織が回復したら、以降は身体が負荷をかけられることに対して順応していく。
ここからは筋肉痛になっても初回ほどの不快さはなくなります。
私の経験上では、健常者が適切な方法で筋トレする限り例外はありません!
XなどSNSでもその主旨を示していると思われる投稿もあるので参考までに紹介しておきます。
トレーニングジムでしっかり負荷かけてスクワットをするようになって約3年😌
今、思えば
最初の2〜3週間すぎた頃になんかお尻とかハムストとか内転筋に力が入る感覚が出てきたな🤔初め筋肉痛でつらかったけどやめなくてよかった🤭
一か月がんばったらマッサージ行きたい病(笑)なくなってたし😂 pic.twitter.com/lePWrCqfWq
— torayukie (@torayukie) December 31, 2023
ただし、
当然、急激な負荷の増加には対応できません。
その他にも
- 普段とは違う不慣れな動作による負荷
- 運動しない日が一週間以上続く
- ウォーミングアップ、クールダウンをしない
- 筋膜リリース、ストレッチなどケア不足
などイレギュラーができた状態で筋トレすればその度に、初回に感じたレベルの辛い筋肉痛になる可能性はあります。
上記をしっかり守っているのにそれでも同じような筋肉痛を感じる…
もし、そんなことがあったら以下をチェックしてみましょう。
- 一度に行うトレーニング量が多すぎる
- 間隔を空けずに同じトレーニングをする
- 特定の部位に負荷を集中させる内容になっている
つまり、筋肉が回復してない可能性が!
短期間で無理なことをやれば以下のような悪循環にハマる可能性が高いので注意を!
- 負荷を漸進的に変化させないと身体にかかるストレスが増えるので回復に時間がかかる
- ウォーミングアップを軽視してメインのエクササイズを始めると筋肉や関節に負担がかかる
- 疲労を感じたら筋膜リリースやストレッチを積極的にやらないと筋肉痛からの回復が遅れる
誤解:手脚が太くなるのがイヤという思い込み
二つ目は正しく理解できていないことから生まれる誤解
手脚が太くなるのがイヤ!
このフレーズ↑初心者の女性からよく聞きます。
しかし、はっきりいって
全く取るに足らない心配です
なぜなら、筋肉を太くする作業、いわゆる筋肥大トレーニングはそんな生優しいものではありません。
上記のようなスクワットをウエイトトレーニングでやる場合を例にすれば、
- スタート時の最大筋力(ギリギリ1回できる負荷)を測定する
- 最大筋力の67〜85%となるように負荷を設定
- 最大筋力の67%なら反復回数は12回が目安
- 最大筋力の85%なら反復回数は6回が目安
- 最大筋力の67〜85%の範囲で負荷を変化させるなら反復回数も6〜12回で変化させる
- 回数はその都度ギリギリ反復できる限界で設定
さらに、高負荷だろうと適切なフォームのキープは大前提
もっと具体的(視覚的)に確認したい人は下記の動画をどうぞ。
ここに注目
スクワット/4:00
ベンチプレス/6:20
デッドリフト/9:47
チャンネル:パワーチューブ
初心者の人は異次元の世界に感じるのでは⁉︎
とにかく上記のように負荷の設定を細かく分け、
数値で具体例をあげると、
余裕をもって10回できる重さではなく10回やるのが限界の重さ(10RM)を常に設定する。当然、6回(6RM)だろうと7回(7RM)だろうと12回(12RM)だろうと同じ理屈。※RM:Repetition Maximumの略
だから、初心者で
これからトレーニングを少しづつ始めよう
そんな人が
手脚が太くならないか?
こんな心配は必要ありません。
引き締まることはあっても不自然に太くなることはない
効果が現れるのはいつから
体重や体脂肪など数値の変化
そして、誰もが気になる
効果が現れるのはいつから?
まず、体重や体脂肪率など数値の変化からいうと
大前提として
筋トレに即効性はない
週2回ペースで1ヵ月がんばったからといって
初心者の人がゼロから緩く始める筋トレで見た目の大きな変化は起こりません。
余談ですが、
1ヵ月で見た目の変化がほしければ有酸素運動+糖質制限の方が現実的
効果が現れなければ有酸素運動のやり方や食生活などに問題が
しかし、有酸素運動をがんばって得られる体重や体脂肪率の変化は筋肉量が増えたことによる効果ではありません。
ではなんの効果か?
それは、
という活動代謝による結果でしかなく、
筋トレ効果のように筋肉量が増えて基礎代謝が上がって云々という変化ではない。
そして、いずれこ有酸素運動という活動による負荷にも順応するので
どこかのタイミングで必ず頭打ちになります。
さらに、その後も続けていると筋肉量の減少が起こる可能性も
ここからは筋トレに話しをもどしましょう
筋トレについては以下を分けて考える必要があります。
- 初期に現れる変化
- 一定期間後に現れる変化
まず、初期は使ってなかった筋肉を動かすことになります。
つまり、今までになかった身体活動が始まるから
新たな活動を始めるという意味で新たなカロリー消費の機会が生まれます。
だから、それまでよりも消費カロリーは増えます。
このような変化が起こる目安は、
ここでわずかながら痩せたなどの変化を感じられる可能性があります。
そして、徐々にこの変化はなくなり横ばい状態に
最初は不慣れなことでもやっているうちに慣れてくるから
つまり、それまで感じたことのなかったトレーニング負荷にも順応するのです。
よって、最初の2週間から1ヵ月で起こる変化は基礎代謝アップによる影響ではありません。
あくまでトレーニング中の活動をメインに消費されるカロリーが開始前よりも増えただけ。
その後も右肩上がりを続けるものではない
しかし、ここで筋トレをやめてしまえば基礎代謝による以下のような好循環を得ることはできません。
- 筋肉量を増やして基礎代謝アップ
- 基礎代謝の高い体質になって日常の消費カロリーUP
- 運動してないときでもカロリー消費
1〜3が循環すれば体重、体脂肪率を管理しやすくなる
つまり、上記は初期ではなく一定期間後に現れる変化で継続できた場合にのみ訪れます。
ではその目安はいつ頃か?
このように↑実感できるのは1年は覚悟してほしい
もっと短い期間で実感できるという意見もあるでしょうが、デフォルトの体力レベルが低くて運動もどちらかといえば嫌い、そして仕事があるからスケジュールは常にタイトだから、トレーニングできない期間もある。
このような人を基準に考えれば1年というのが私の見解です。
XなどSNS上でもそこに気づいて地道に筋トレに励んでいる人をよく見かけるようになりました。
徐々にでもこのような流れが浸透していくといいですね。
基礎代謝アップなら筋肉量が増えることしなくちゃね😆
前は筋トレって好きじゃなかったから有酸素とかマシンしかやらなかった時期があったけどやっぱ筋肉量が増えることしないと💦 pic.twitter.com/h4xPgH7Gxh
— torayukie (@torayukie) January 2, 2024
引き締めなどビジュアル的な変化
お腹まわり、脚まわり、二の腕
人によって気になるパーツは違いますが、
筋トレでのビジュアル的な変化が起こると考えられる目安は2ヵ月
もちろん初心者でも可能です。
ただし、いわゆるゆるトレではムリ!
2ヵ月で上記を達成するには
- 週2ペース
- 1回あたり60分
- 漸進的に適切な負荷をかける
- 適切なトレーニングフォームをキープする
- スクワット、デッドリフトなど下半身と体幹の種目をメインなど
少なくともこのくらいが前提条件になります。
ただし、
40歳まで運動と無縁だった女性
この記事のテーマは↑であることを考えると、
骨盤の歪みやその他の骨格の崩れ、慢性痛などを抱える人が多いと予想されます。
要は、デフォルトの体力レベルが2ヵ月を目安にできる状態にない。
ということは、最初からスクワットやデッドリフトを漸進的に負荷をかけながらできるほど骨格を支える筋力がありません。
ですから、最初は自重の筋トレを中心にして腹圧を高めるなど骨格を支える練習からスタートするのが現実的。
ここ↑をクリアしていないとトレーニングでケガをするリスクが高い
以上から、腹圧を高め体幹やその他の骨格を支える筋力がついた状態がスタートなら
先の前提条件を全て守った上で
筋トレでのビジュアル的な変化が起こると考えられる目安は2ヵ月
となります。
問題は腹圧を高め体幹やその他の骨格を支える筋力がどのくらいでつくか?
ここはかなり個人差が出るので万人向けの目安はありません。
私の経験上では1週間以内にクリアした例もありました。
逆にそれ以上の人もたくさん見てきました。
どちらかといえば後者の方が多かったと感じています。
この期間を受け入れられるか否かは成否の大きな分かれ目です
筋トレを行う上でのQ&A
(Q1)週1回の筋トレでも効果があるの?
(A1)効果はある
ただし、
トレーニングジムでのトレーニングだとかパーソナルトレーニングは週1回でもいい。
しかし、それ以外に
- 通勤などで歩く機会を増やす
- 自宅で自主トレーニングする
などトレーニングジム以外での身体活動を積極的に増やす努力が必要です。
このような場合なら、トレーニングジムの筋トレで刺激した筋肉を日常的に使う機会が増えます。
このような意味で、
週1回の筋トレにも意味をもたせることができます。
そうでなければ良くて現状維持
(Q2)自重トレーニング中心で効果あるの?
(A2)効果はある
自重トレーニングといっても
また、バランスボールやチューブなどスペースをとらないエクササイズツールを利用することで強度や難しさを上げることができます。
ただし、ウエイトトレーニングに比べれば筋肉量の増加は大きくありません。
モデル体型やアスリート体型など目標・理想が高い人は徐々にウエイトトレーニングを取り入れる方が圧倒的に効率的です。
(注)自重のみで無理という意味ではありません。
自重からウエイトへの移行を考えている人へ
(Q3)時短で筋トレする方法はあるの?
(A3)ある
在宅で30分ならなんとかなる
そんな人に適しているのはオンラインでのパーソナルトレーニング
これなら移動時間がないのでなんとかライフスタイルに組み込める可能性があります。
さらに、EMSトレーニングなら徹底的に時短にこだわることも可能。※EMS:筋電気刺激
そこで、おすすめはシックスパッド
意外に見逃せない⁉︎成否のコツ
トレーナーとの相性以外に大事なこと
初心者で運動嫌い
となれば一人で黙々とトレーニングできる人は少ない。
それなら
経験値の高いトレーナーになるほどトレーニング指導以外の部分でもサポーターになってくれます。
結局はここ↓↓がポイント
問題は相性の良いトレーナーが見つかるか?
と考えがち、思われがちですが、
いくら共感してくれる人でもやるべきノルマをしっかり果たしてくれなければ
それはただのいい人
さらに、以下のようなことはないか?
- デフォルトの体力レベルや運動歴を度外視した目標設定
- 短い期間では物理的に無理な目標設定
そこまで理解した上でトレーナーとの相性を考えてみましょう。
当店での実例
参考までに私が担当させていただいている40代の女性クライアントについて紹介します。
結果からいうと、
開始から5年経過した現在(2024.1)、以下のような感想をいただいています。
- 旅行に行って長時間歩いても膝や腰が痛くならなくなった
- 自宅でもYouTubeを見ながら運動するようになった
- 以前ほどむくみや体脂肪率を気にすることがなくなった
彼女は相性をかなり強調しています。
緩く気長に
そのためには
しかし、実際には相性だけではなく、前述したその他の要素についても冷静に分析できているのがわかりました。
順を追って話すと、
この女性クライアントは5年前、以下のように運動をスタート
- 身体活動は週1回60分のパーソナルトレーニング
- トレーニング様式は自重トレーニングのみ
初回カウンセリングでは以下を確認。
- 学生時代は帰宅部で、社会人になってからも運動歴はほぼゼロ
- 某ダイエット専門ジムのような2ヵ月で○○kg減みたいなニーズなし
- 短期的な効果は重視しない
- その代わり、ゆるトレ中心に
自分の体力レベルもよくわかっているし、短期間で無理な目標設定はしていません。
さらに、長期戦を覚悟
ゆるトレ中心だから効果が現れるのも遅くなるけどそれも覚悟していると思えます。
実際に始めてみると、
違和感なくトレーニングを習慣化するのに約半年〜1年
ただし、長時間歩いても膝や腰が痛くならなくなったについては
そこから少しづつやれることを増やしたり、ハードルを上げていくことはありました。
ただし、徐々に
少しづつだから当然、大きな変化は起こらない。
しかし、5年経過する頃には
自宅でもYouTubeを見ながら運動するようになった
このように思考のパターンが変化している。
そして、
以前ほどむくみや体脂肪率を気にすることがなくなった
5年という期間をかけてしっかり結果を出せています。
まさに長期戦の理想型
ダイエット始めても続かない…
そういう人はおそらく
あせり過ぎ
ここで紹介した女性のような戦略にする方が
長く続けられる可能性が高いし、5年後の結果が驚くほど変わる可能性が高い!
そのように私は感じています。
まとめ
運動経験のない40代の女性が中・長期的に筋トレ効果を出すメリットは理解できましたか?
ダイエット始めるも続かない…
そんな人こそ目先の欲求を捨てる覚悟が必要です。
- 早く得られるものほど失う代償も大きい
- 時間をかけて獲得したものは簡単に離れない
この2つは原理・原則なので変わりません!
吉祥寺のパーソナルトレーニングジム
導[MICHIBIKI]ストレッチ&エクササイズ
筆者の紹介
名前:SHIN
トレーニング指導歴15年
主な経歴
- MLBテキサスレンジャーズのインターンシップを経験
- 総合格闘技UFCの選手に帯同し、アメリカ遠征を経験
- 拓殖大学硬式野球部コンディショニングコーチ経験
- 帝京高校硬式野球部コンディショニングコーチ経験
- 富士重工硬式野球部コンディショニングコーチ経験
Xその1(自重とウエイトいいとこどりフィットネス!)
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Xその2(50才までに始めたいインナーマッスル中心トレ!)
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Xその3(スクワットおたくのチャンネル)
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