はじめに
トレッドミルの負荷設定は2つ。速度と傾斜です。ランニングする場合によく使われるのは速度設定ですが、ランニングフォームに問題があると腰や膝、足首などに負担がかかります。端的にいえば走り方が悪いからですが、実は速度をそれほど上げなくても運動量を上げる方法があります。それが傾斜のアップ。この記事ではトレッドミルの傾斜をアップさせることで得られるさまざまなメリットを紹介していきます。
トレッドミルの傾斜をアップさせるメリット
緩やかな速度でも心拍数を上げやすい
心拍数を上げるには負荷を上げる必要があります。トレッドミルで心拍数を上げる方法は速度アップだけではありません。傾斜をアップさせることでも心拍数を上げることができます。ダイエットしたいけどランニングは嫌、ランニングすると膝が痛い。そんな人は傾斜をアップさせることで心拍数を上げることができます。
ウォーキングの速度でも運動量が増える
ウォーキングの速度は5km/hを目安にしている情報は多いですが、本当にそうでしょうか?実際に私が使ってみた感想からいうと、
- のんびり歩きで3.0km/h〜3.5km/h
- ある程度、下半身の力を感じながら歩くなら4.0km/h〜4.5km/h
- しっかり下半身に力を入れながら歩くと4.5km/h〜5.0km/h
とこんな感じでした。
参考までに私の普段のトレーニングの様子を少し紹介するとバックスクワットを130kgで10回×3セット行い、40分のランニングを週2回行っていますので一般的には体力レベルの高い方に分類されます。
もちろんこれは使う人の体力レベルやトレーニング状況によって変わりますから、速度は5km/hかそれ以上でウォーキングを行っている人もいるでしょう。
ただし、体力レベルの低い人は先ほどの私のアドバイスを参考にしていただく方がいいと思います。
さて、そんな体力レベルの低い人でも速度をそれほど上げずに運動量をもっと上げる方法があります。それが傾斜のアップです。傾斜1%にすることで屋外のフラットな面上をウォーキングする感覚と同じくらいです。つまり、それ以上にアップさせれば登山のような運動効果に近づけることも可能です。
傾斜1%は水平面100㍍に対して高さ1㍍上がったときにできる傾斜角です。下記のイラストを例にすればBからCまでの高さが1㍍なら角度Aが傾斜1%に相当します。
ヒップアップ効果がある
傾斜を上げることでフラットな面上をウォーキングする場合よりも股関節の可動域と筋力が必要になります。そして、傾斜角が上がれば上がるほど効果も上がります。中でも注目したいのが股関節の伸展です。傾斜のある面を歩く方がフラットな面を歩く場合よりも股関節の伸展を使うことになります。そして、股関節の伸展で使う筋肉といえば大殿筋。まさにヒップアップに必要な筋力です。
股関節の伸展という動きがわからない人は登山をイメージしてみましょう。
下記の写真を例にすれば、右足で地面を押し込むように身体を持ち上げようとしていますが、この地面を押し込む動きこそ股関節の伸展です。つまり、股関節の伸展が左右交互に起こっています。
股関節の伸展自体は斜面だけではなくフラットな面を歩いていても起こりますが、斜面を登るときの方がより強い力が必要です。
ふくらはぎ痩せ効果
傾斜をつけて歩くことで股関節の伸展をより使うことは前述の通りですが、同時に足関節の底屈という動きも使われます。
ウォーキングやランニング中に足関節が底屈すると上記のようにかかとが地面から浮きます。
要は、つま先立ち
どちらもふくらはぎ痩せに欠かせない筋肉です。
さらに、フラットな面上をウォーキングする場合よりも股関節、膝関節、足関節を同時に伸展させるトリプルエクステンションを意識しやすくなります。それによって、ふくらはぎの筋肉をより使うことになるし、下半身の筋肉をバランスよく、かつ満遍なく使うので
下半身の筋肉全体がバランスよく発達しながら、ふくらはぎ痩せもできる!
トレッドミルを使ってみたい人へ
トレッドミルを使う方法は以下2つのどちらか
- 家庭用トレッドミルを購入して自宅で使う
- スポーツジムに入会して使う
どちらがメリットが大きいか?
その答えは人によります。
ですが、この場合メリットよりデメリットになり得る要素から考える方がベストアンサーを導きやすいかもしれません。
家庭用トレッドミルでデメリットになり得る最低限の要素として考えられるのが
- 搬入経路
- 組み立て
- 部屋のスペース
- 収納、移動
- メンテナンス
搬入経路の導線は十分に確保されているか?マンションのエレベーターを利用できるか?
最初に届いたときに組み立てが必要です。一つ一つの部品であっても重量があります。組み立てする人の体力レベルに問題はないでしょうか?体力レベルに問題がある場合は組み立て不用の製品を選ぶ方がいいでしょう。
トレッドミルはエアロバイクやクロストレーナーよりもサイズが大きいのでスペースが必要です。
また、清掃などで移動させる場合は折りたたんでキャスターで移動させる方が楽。折りたたみ可能か?キャスター付きかは必ずチェックしましょう。
メンテナンスに関してはスポーツジムのトレッドミルのように不特定多数が使うわけではないのでそんなに頻繁に不具合が起こる可能性は低いでしょう。
以上の点が問題にならない人は家庭用の購入がおすすめです。
家庭用トレッドミルに興味があれば下記↓をクリックしてください
上記の要素をクリアできない人にはスポーツジムの入会がおすすめです
入会手続きはWEBでもできるのでこの機に検討してみてはどうでしょう?
やはり結果を出す人は行動が早い!
速度アップよりも傾斜アップの方が安心・安全な2つの理由
理由その1:転倒のリスクが減る
速度を上げるということはベルトの回転数が増えるということ。屋外のランニングなら速度の調節は自身の下半身の動き次第ですが、トレッドミルの場合は速度設定を下げないとスピードを落とすことはできません。仮に疲労で下半身に力が入りにくくなったり、汗で滑ったりすると転倒の危険性があります。トレッドミルでの転倒のリスクを軽減させるには速度を抑えのが最も効果のある方法です。そこで速度を抑えながら傾斜を上げて使用していれば転倒のリスクを回避しやすくなるというわけです。
理由その2:腰や膝、足首への衝撃が少ない
トレッドミルは走行板の上を走るので当然、速度を上げて走行板を蹴る力が大きくなるとそれにともなって足音も大きくなっていきます。スポーツジムであれば高速で走ってそれにともなう足音が大きくなっても問題にはなりませんが、それとは別に速度が遅いわりに不自然に大きな足音を立てながら走っている人を見かけることがあります。端的にいえばランニングフォームに問題があるからですがこの場合、腰や膝、足首の関節には通常よりも大きな衝撃が加わっています。設定した速度に対してストロークが合ってないなどいろいろ理由は考えられますが、傾斜の機能を使って速度を抑えていれば足音を抑えることができます。それはつまり腰や膝、足首への衝撃も軽減されることを意味しています。
シューズの機能性がダイエットに影響する
シューズは足底アーチの役割をサポートする
足の裏側である足底では踵骨(しょうこつ)というかかとの骨から足趾(そくし)の付け根まで繊維状の腱が膜のように広がって足底腱膜を構成しています。足底腱膜の力によって足底アーチがキープされます。足底アーチは上記のように弓なりの構造で、歩いたり走ったりする度に地面から受ける反力を吸収・分散して腰、膝、足首などの各関節への衝撃を抑える役割があります。
歩き過ぎ、走り過ぎや不適切なシューズの着用などで足底腱膜が疲労すると足が地面に接地するときの衝撃を適切に吸収・分散できなくなります。これはつまり腰や膝、足音への衝撃が増える可能性を示唆しています。
そこで注目したいのがシューズの機能性です。
特にランニングシューズは足底アーチの機能をサポートするように作られているので足底腱膜の疲労を抑え、腰や膝、足音への衝撃をコントロールする効果があります。
そして、ウォーキングであっても専用のシューズを着用する方がいいといえます。
ウォーキングは低負荷の運動ですが着用しているシューズの機能によっては衝撃の吸収・分散が適切に行われません。極端な例になりますが、革靴やハイヒールで長距離を歩くと腰や膝、足首に負担がかかるのは容易に想像できます。これは衝撃の吸収・分散の機能がシューズの構造によって制限されているからです。
つまり、シューズの機能性が高い方がケガのリスクは減るし、筋力の発揮にも影響するのでダイエット効果に影響するのです。
ですから、ダイエットしたいならウエアだけではなくシューズの機能性にもこだわるべきです。
ランニングシューズには屋内用と屋外用がある
一口にランニングシューズといってもスポーツジムで使うフィットネスシューズもあるし、屋外ランニング用のシューズもあります。
さらにフィットネスシューズも筋トレ、ランニング、スタジオレッスンなど用途が分けられています。
もちろん屋外で坂道を利用しながらランニングするなら屋外専用のランニングシューズを着用する方がいいです。
おすすめの屋外用ランニングシューズは下記↓をクリック
まとめ
トレッドミルには速度と傾斜、2つの設定がありますが、傾斜の機能を有効活用すれば低速で運動量を上げることが可能です。また、腰や膝、足首への衝撃が少ないことも見逃せません。ランニング嫌いな人やランニングすると膝が痛くなる人にこそ試してほしいのが傾斜です。
そして、ダイエットの成否を分ける可能性があるのがシューズの機能性。
着地での衝撃の吸収・分散に富んでいれば運動中にケガをするリスクが減ります。
地面を蹴る際の推進力につながれば適切な筋力の発揮ができます。
ウエアよりもシューズ、そしてトレッドミルの傾斜に注目です!
吉祥寺のパーソナルトレーニングジム
導[MICHIBIKI]ストレッチ&エクササイズ
筆者の紹介
名前:SHIN
トレーニング指導歴15年
主な経歴
- MLBテキサスレンジャーズのインターンシップを経験
- 総合格闘技UFCの選手に帯同し、アメリカ遠征を経験
- 拓殖大学硬式野球部コンディショニングコーチ経験
- 帝京高校硬式野球部コンディショニングコーチ経験
- 富士重工硬式野球部コンディショニングコーチ経験
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