はじめに
ランニングマシン(トレッドミル)だけでどのような運動効果を期待できるのか?
主なものをあげると、
- 脂肪燃焼(有酸素運動)
- 脂肪燃焼(高強度インターバルトレーニング)
- 全身持久力、心肺機能の向上
- 筋力アップ→基礎代謝の向上
しかし、それぞれの効果は同じようなやり方で現れるわけではありません。
そこで欠かせないのが
心拍数はランニングマシンで運動効果を出す上で欠かせない要素の一つ。
しかし実は、
それではそれぞれの運動効果を出すための
目標心拍数
に注目しながら順に解説していきます。
脂肪燃焼(有酸素運動)
理論
有酸素運動で脂肪燃焼したことがある人なら必ず聞いたことがあるのが
目標心拍数
脂肪燃焼が効率よく行われるのは最大心拍数の60%〜70%とされているので運動中の心拍数がこの範囲から外れないようにすればいいだけです。
最大心拍数は以下の公式で計算します。
220-年齢
つまり、40歳なら最大心拍数180
そして、最大心拍数の60%は普通に考えれば108(=180×0.6)
これはゼロ・トゥ・ピーク法という計算方法で、最も簡単に計算できます。
しかし、ゼロ・トゥ・ピーク法には個人差が考慮されていません。
そこで出てくるのが以下のカルボーネン法
目標心拍数=(最大心拍数-安静時心拍数)×運動強度+安静時心拍数
安静時心拍数は個人差があるのでゼロ・トゥ・ピーク法よりも正確性が増します。
いずれにしても目標心拍数がわかればあとはその数値をキープしながらウォーキングやランニングをすればいいだけです。
実践
速度を上げるだけだと人によってはランニングでの衝撃が膝や腰に負担となることもあるので速度はほどほどにして傾斜を上げることで目標心拍数に近づけることもできます。
必ずしも連続30分じゃなくてもOKです。例えば10分を3回に分けて合計30分でも効果に大差はないとされています。
頻度は週に3回を目安にしましょう。しかし、急いで痩せる必要もなくのんびりでいいなら頻度を減らして週1〜2回からでもいいでしょう。
ただし、やり過ぎには注意を。例えば週5回以上とか一日に60分以上はやり過ぎです。
有酸素運動のやり過ぎによるデメリットの一つが
筋肉が落ちる
時間も頻度も適度な範囲内なら有酸素運動のエネルギー源は糖質と脂質がメインですが、どちらも使い枯渇すれば筋肉が分解されてタンパク質がエネルギー源となります。
筋肉が落ちれば基礎代謝は下がるので結果的に体脂肪が落ちにくくなります。
それ以外にも発汗量が多すぎると排泄によって老廃物を体外に排出するのが難しくなります。
実際に私も10代後半のときに50〜60分のランニングを1週間くらい継続して5kg近く落とした経験がありますが、1週間たつ頃には
- 頭がぼーっとして集中力が低下
- やや便秘気味
- 尿量が少ない
こんな症状になっていました。
今なら知識があるのでこんなことは絶対しませんが当時は若くて健康に対する意識も薄かったので無茶をやったもんだなと反省しています。
参考サイト:みんなの家庭の医学 WEB版
脂肪燃焼(高強度インターバルトレーニング)
理論
高強度インターバルトレーニングとは要するにHIIT
High Intensity Interval Trainingの略
簡単に言えば、
有酸素運動みたいにしゃべりながらやる余裕なんてないくらいキツイ負荷の動作を短時間で複数回に分けて行うこと。もちろん各回には短い休憩を挟みます。
このような短時間の高強度トレーニングを短いインターバルを挟みながら行うと身体はとても疲労します。そしてそこから回復するにはエネルギーが必要になります。わかりやすいところでは使って疲労した筋肉の修復。大きな負荷をかければ当然リカバリーにもエネルギーが多くいるので運動が終わった後もカロリー消費が起こり、最大で72時間は持続するといわれてます。
業務用ランニングマシンで速度も傾斜も機能が高いなら十分にHIITをすることができます。
実践
実際にHIITする場合の強度設定は以下↓
最大心拍数の80〜90%
要するにほぼ全力に近い状態です。
わかりやすくイメージするなら100㍍のタイムが20秒の人がいたとして、
以下の流れを1セットととして、最大8セット繰り返します。
100㍍走→10秒インターバル
時間にすれば5分以内には終わる上にアフターバーン効果が非常に高い。
究極の時短トレーニングといえるかもしれません。
ただし、相当にキツいのは誰の目にも明らか
つまり、初心者の人が気軽にトライできる方法ではありません。
トレーニング習慣のある人でも関節への負担が大きいので毎日やるのは避けるべきです。
実際にランニングマシンでHIITする様子はコチラ↓
チャンネル:JIN’S LIFE
全身持久力、心肺機能の向上
理論
筋持久力、心肺機能を向上させるには最大心拍数の70%〜80%をキープしながら負荷を上げていくことになります。
運動時間の目安は30分〜60分
しかし、やり始めはそこまでの持久力がない状態なので30分以下でもOK。
まずは徐々に30分の壁を越えられるようにしましょう。
最大心拍数80%までが有酸素運動の領域
実践
前述のHIITもそうですが、心拍数が最大値に近づけば近づくほどキツくなります。
ここで注意しておきたいのが心拍数の測定
ランニングマシンには心拍数を測定できるハンドグリップがありますが、それを握りながら走ると腕を振ることができません。
それにモニター表示される心拍数を見つめながらでは転倒のリスクもあります。
パートナーと行うか、パーソナルトレーニングを利用するかできる限り安全性も追求しましょう。
筋力アップ→基礎代謝の向上
ランニングマシンでも筋トレのように筋力アップ、基礎代謝アップが可能です。
最大心拍数の80%以上になると有酸素運動ではなく無酸素運動になる
最大心拍数の80%〜90%を目安にすることで下半身を中心に筋力アップすることができます。
もちろん、先述のHIITもここに含まれます。
HIITを例にすれば持続時間は短くなる一方で、
3〜4セット目繰り返す頃には疲労困憊になる人がほとんどです。
よくHIITは8セットなんていう情報もありますが、
一般の人でそこまでの体力がある人はまずいません。
せいぜい3〜4セットを目標にする方がいいでしょう。
まとめ
ランニングマシンは有酸素運動だけではなく無酸素運動(筋トレ)もできます。
特にHIITをやるなら選択肢の一つになります。
家庭用ランニングマシンでも速度と傾斜の機能が十分なら自宅で時短トレーニングとして行うことができます。
吉祥寺のパーソナルトレーニングジム
導[MICHIBIKI]ストレッチ&エクササイズ
筆者の紹介
名前:SHIN
トレーニング指導歴15年
主な経歴
- MLBテキサスレンジャーズのインターンシップを経験
- 総合格闘技UFCの選手に帯同し、アメリカ遠征を経験
- 拓殖大学硬式野球部コンディショニングコーチ経験
- 帝京高校硬式野球部コンディショニングコーチ経験
- 富士重工硬式野球部コンディショニングコーチ経験
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