ダンベルの筋トレで肩甲骨の動きを改善する
肩甲骨の動きを重視するなら重いダンベルは必要ない
肩甲骨の動きをよくすることが目的ならせいぜい5kg以下のダンベルを準備すれば十分。
なぜかというと、扱うダンベルの重量が重たくなればなるほど適切なトレーニングフォームをキープすることは難しくなるから。
もしも、適切なフォームが崩れていることに気づかずに重いダンベルでのトレーニングを続けていたとしたら、それに伴って動作の可動域は狭くなっていきます。
最近、身体が硬くなったかもしれない…
そんな自覚のある人は重さを見直した方がいいでしょう。
また、日常的な動作にはそれほど影響がなくてもゴルフなど可動域が重視されるスポーツをよくする人などは特に要注意。
最近、ドライバーショットの調子がおかしいけど身体が硬くなったせいかもしれない…
フィットネスの現場にいると一般の人からそんな声を聞くことは少なくありません。
ですが、これもトレーニングフォームの崩れによってゴルフスイングに不要な筋肉が強化されてしまったことが遠因となっている可能性が考えられます。
要するにゴルフのスイングで肩甲骨の動きをよくしたいのであればスイング動作に邪魔になるような筋肉の鍛え方をしてはいけません。
重いダンベルを使ったトレーニングは筋力アップには最適ですが、スイングの可動域の中で鍛えた筋力を発揮できなければ意味はない。
なので、トレーニング歴がそれなりに長い人であっても
- 身体の硬さが気になっている
- 筋肥大よりも可動域を優先したい
上記のような人であれば、あえて5kg以下の軽いダンベルを使ってトレーニングしてみてはいかがでしょうか?
適切なフォームをキープできる重さでトレーニングをしていれば柔軟性が低下することはまずありません。
肩甲骨の動きはとくに内転と上方回旋に注目しよう
上記の通り肩甲骨の動きには挙上、下制、内転、外転、上方回旋、下方回旋がありますがこの内、最も注目してもらいたいのは内転と上方回旋です。
なぜなら、内転と上方回旋は良い姿勢や適切な日常動作に直結しているからです。
例えば以下のような姿勢では背すじが伸びて胸を張っていますが、これは肩甲骨を内転させているからです。
このときに肩甲骨が適切に内転していなければ首や肩をすくめたり、腰を不自然に反らせた姿勢になりやすく、それが痛みにつながることは珍しくありません。
また、以下のように腕を肩よりも高い位置まで上げるような動作は、電車の吊り革につかまったり、棚から何かを降すような際に行いますが、このときに肩甲骨は上方回旋しています。
このときに肩甲骨が適切に上方回旋していなければ肩をすくめた姿勢になりやすく、痛みにつながることも珍しくありません。
肩甲骨の機能解剖学的な動きは内転や上方回旋以外にもあるしその他の全てが重要ですが、良い姿勢や適切な日常動作に的を絞って考えればやはり内転と上方回旋に注目してもらいたいのです。👀
おすすめのダンベルトレーニングを紹介
ダンベルリバースフライ
肩甲骨を内転させる代表的なエクササイズの一つですが、ダンベルで簡単に行うという条件ではリバースフライが一押しです。
写真のようなベンチがなければ床に寝た状態で行なっても構いませんが、ベンチを利用した方が両腕の可動範囲が大きくなることに連動して肩甲骨の可動範囲も大きくなります。
ダンベルフライ
ダンベルフライで使う肩甲骨の動きは外転ですが、一方でダンベルを下げるときには肩甲骨は内転しています。
つまり、ダンベルを降す際に胸部の筋肉が伸ばされるので肩甲骨を内転させる可動域を広げることにつながります。
ダンベルアップライトロウ
肩甲骨を上方回旋させる代表的なエクササイズの一つで、上記のように肘を曲げながら身体の正面でダンベルを持ち上げます。
ダンベルが身体から離れるとフォームが崩れるので注意しましょう。
ダンベルサイドレイズ
ダンベルアップライトと同様に肩甲骨を上方回旋させるエクササイズの一つです。
一般的には重たいダンベルで行われることが珍しくありませんが、ここでは5kg以下の軽いダンベルで行うことをおすすめします。
理由は、アップライトロウよりも肩の大きな筋肉が使われるため、重たいダンベルを使うと肩甲骨の動きを感じながら行うのが難しくなるからです。
これは初心者ほど要注意です。
プルオーバー
プルオーバーではダンベルを下げるときには肩甲骨は上方回旋していますが、ダンベルアップライトロウやダンベルサイドレイズとの違いは可動範囲が大きくなることです。
つまり、ダンベルを降す際に胸部や側背部の筋肉が伸ばされるので肩甲骨を上方回旋させる可動域を広げることにつながります。
まとめ
初心者であっても身体の大きな人や学生時代に運動部だった人は最初から高重量のダンベルを扱えるだけの筋力があるかもしれませんが、トレーニングフォームの崩れには要注意です。
扱う重量が大きくなればなるほど適切なフォームをキープするのは難しくなるからです。
いくら高重量のダンベルを扱えてもフォームが崩れていたら膝や腰に負担がかかって目的を果たすことはできません。
また、筋肥大ではなく肩甲骨の動きを良くすることが目的なら重たいダンベルは不要です。
なぜなら、軽いダンベルを使う方が肩甲骨の動きを意識しやすいからです。
肩甲骨の動きを良くすることが目的なら5kg前後を目安に選べば十分です。
どのような目的であっても適切なフォームで行うべきであることに変わりはありません。
しかし、肩甲骨の動きを良くするなど、より細かい要素が目的となる場合は軽いダンベルで行う方が正しく意識しやすくなります。
吉祥寺のパーソナルトレーニングジム
導[MICHIBIKI]ストレッチ&エクササイズ
筆者の紹介
名前:SHIN
- トレーニング指導歴15年
- のべ5,000人以上に指導
主な経歴
- Texasレンジャーズにてインターンシップ
- 総合格闘技UFCの選手に帯同し、アメリカ遠征
- 拓殖大学硬式野球部コンディショニングコーチ
- 帝京高校硬式野球部コンディショニングコーチ
- 富士重工硬式野球部コンディショニングコーチ
- モデル、俳優などへのパーソナルトレーニング
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